教育課題に効く特別活動の力
第28代会長 福田 俊彦
平成26年度を迎え、全国の研究会では、新たな組織での研究の準備を進められていることと思います。昨年度は、全国特別活動研究会へのご支援をいただきありがとうございました。第57回全国特別活動研究協議大会 大阪大会では、多くの方々のご参会をいただき、盛大に行うことができました。大会の企画・運営にご尽力をいただきました大阪大会実行委員の先生方に感謝を申し上げます。また、恒例となりました年末の宿泊研究会(熱海)には、ご多用の中、100人を超える参会者がありました。実践報告者との質疑、意見交換、ご講演から、多くのことを学ばせていただき、参会者の方々と特別活動の果たす役割について、心を寄せ合うことができたと思っております。
今年度は、第58回全国特別活動研究協議大会 東京大会を国立オリンピック記念青少年総合センターで行います。平成26年7月31日(木)、8月1日(金)の2日間です。研究主題は「希望に満ちた未来を創る特別活動」、副主題は「自分を元気に、仲間を元気に、学校を元気にする集団活動の創造」です。この2日間、全国の先生方と特別活動について大いに語り合っていただきたいと考えています。ご参会をお待ちしております。
さて、特別活動の系統的な指導、累積的な実践が生み出す支持的風土が、教育課題に効くという報告があります。特別活動を適切な指導のもと行う結果として、いじめ、不登校、自己肯定感の低下などに効くというものです。児童・生徒が、自らを見つめ、他者を見つめ、よりよい人間関係や生活を築こうとする体験を積み重ねていく。その活動の積み重ねが、学校、学級の文化となり、伝統となっていく。特別活動を丁寧に、子供を信じて指導し、児童・生徒がなすことによって身に付けた力は、他の生活場面でも活かされるということです。
これまでに学校教育の中で創り続けてきた特別活動の成果を受け継ぎ、特別活動の果たす役割を見据え、実践していくことが求められている時です。特別活動への思い、児童・生徒への思いを共有していきましょう。仲間とともによりよい学校生活を創っていく児童・生徒の健やかな成長に果たす特別活動の研究を深め、広めていきましょう。