第26代会長 大数見 仁   

 平成22年8月4日・5日と第54回全国特別活動研究協議大会 並びに第2回関東地区特別活動研究協議大会東京大会を、700名近い参加者のもとに開催できましたことを大変有り難く思います。
 真に子どもたちの人としての成長を目指すという、銀杏陽子前会長の志を受け継ぎ開催しました第54回の大会です。
 文部科学省 杉田 洋先生 脳科学者 茂木 健一郎先生のご講演、さらに杉田先生、昭和女子大学教授 押谷 由夫先生 品川区教育長 若月 秀夫先生の鼎談と、これからの特別活動の在り方を考える機会にできましたこと、児童会・生徒会の発表に特別活動の力を感じることができましたことも本大会の成果と考えます。
 学校教育は、子どもたちの意思とは関係なく集団が決められ、そこでの適応も求められます。さらに、自己表現したり、自己主張したりする個性も求められます。多くの場合、集団への適応と個性の発揮は相容れない状況を生み出します。様々な軋轢も生じます。だからこそ、本大会の主題でもあります「よりよい生活や人間関係を築く」力が必要なのです。集団での様々な葛藤に逃避することのない強い心をはぐくむ場が必要なのです。その核となる教育活動こそが特別活動であることを再確認できた大会でもありました。
 話し合うことは創造的な活動であり、様々な見方や考え方に触れ、相手の考えを大切にする心を養う場でもあります。様々な表現の仕方に言語力・語彙力を高めていく場でもあります。特別活動は体験を通して、望ましい集団活動を通して知識を知恵にできる崇高な営みなのです。
 多くの皆様に特別活動の意義をふまえ、実践していただきたくお願い申し上げ、本大会開催の御礼とさせていただきます。